頸部異形成の体験談

意外と身近な子宮の病気

私に、頸部異形成の診断が下る2年ほど前の話です。

 

私の親友の一人でもある女の子が、ある日深刻そうな顔で相談してくれました。

 

「生理不順でお腹が痛くて通院してたんだけど、、、いろいろ調べてみたら子宮頸癌の一歩手前って診断がおりて、手術することになったんだ。」

 

その子曰く、子宮の細胞が正常な細胞に戻ったり、

はたまた正常でない細胞になったり、、、

というのを数週間、数ヶ月の周期で繰り返していたそうです。

定期的に検診へ行っていたそうなのですが、症状が良くならず、

子宮頸部の円錐切除という手術をすることに決めた、とのことでした。

 

同じ子宮頸部異形成でも、LSILとHSILはちょっと違う

あとから分かったことですが、おそらく当初、彼女に下っていた診断は、LSILだったのだと思います。

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High-Grade Squamous Intraepithelial Lesion - National Library of Medicine - PubMed Healthより引用

 

上記の図で表記されているように、

LSIL(Low-Grade Squamous Intraepithelial Lesion)の場合、

肥大または変形した細胞核が、矢印の方向の通り通常の状態へもどったり、

はたはHSIL(Low-Grade Squamous Intraepithelial Lesion)になったりと、

変化することがあるそうです。

 

ただし、上記図の通り、HSILから癌状態へ進行していた場合はHSILへ戻りません。

 

彼女の場合、何度か通院するか過程で、症状が進行したのか、

またはもともとHSIL寄りだったのか、詳細は分かりませんが、

お医者様と相談をして手術をした方が良い、という判断になったのでしょう。

彼女は手術を決めました。

 

調べる細胞は、見えている一部分であるということ

子宮頸部異形成の検査をするときは、頸部の細胞をとって顕微鏡で調べますが、

とった部分の細胞の多くが肥大している、変形していると判断されれば、

HSILと診断されることもかるかもしれませんし、逆も然りかと思います。

(※もちろん見えている範囲内で、疑いが強い部分の細胞をとります。)

 

このため、診察ではLSILと診察されていたものの、手術後、切除した細胞を調べたら

HSILであった、または上皮内のみ癌状態であった、など手術前とは異なる診断がおりる可能性もあるかと思います。

 

ちなみに彼女の場合は、手術後に切除部分を調べた結果、

上皮内癌だった、とのことで結果的に手術をしてよかったと話していました。

 

決して手術をお勧めする訳ではありません。

当たり前ですが手術をする、しないは信頼できるお医者様と相談の結果、

判断することかと思います。

ただし、そういった可能性があることを知っておくということは

必要だなと感じた出来事でした。